丁度、サンプルで巻き縫いミシンを使ったので当社の巻き縫いミシンの話を。
当社内では基本的に番頭さんが巻き担当です。
平縫いミシンや2本針の本縫いミシンはもう番頭さんに負けない自信が有りますが、
巻き縫いミシンだけはまだまだ敵わない未熟者です;
なのでさほど詳しくもない私が書くのも何ですが、サンプルで久々に自力で巻いたので書いてみようかと(笑
其の巻き縫いミシン。
ジーパンの大股やヨークや尻ぐりだったり、ワークシャツの袖ぐりや脇部分などなど。
裏側が環縫い(チェーンステッチっぽい見た目)に成っていて折伏せ縫いっぽい始末に成っている箇所。
巻き縫いミシンが使われたりしております。
この巻き縫い部分。
2本針の巻き(針を2本付けてステッチが同時に2本入る)
3本針の巻き(針を3本付けてステッチが同時に3本入る)
当社では2本でも3本でもOKですが今回は2本で巻いた表側。
因みに当社にはユニオンスペシャルの裾環縫いミシン(通称:ユニオンの裾カン)は残念ながら無いのですが;
番頭さんによる「番頭スペシャルの裾環縫い技法(通称:ユニオンの裾カン風)」が有ります(笑
巻き縫いミシンの針を1本にしてあたかもユニオンの裾カンの如く絶妙な捻じれを生みながら縫う!!
お見事な職人技ですw
昔々、番頭さんが私の社長だった頃。
社内には実際にユニオンの裾カンも在ったのですが、ユニオンでも巻きの1本針でも
番頭さんが手掛けた裾上げは見比べてもほぼ分からない出来栄えだったのを覚えています。
当時、所有していたのになぜ今は無いのかと申しますと
番頭さんが縫製業を止めると決めた其の時。
速攻で売られてしまいました;
因みに巻き縫いミシンも所有していたのですが、同じく売られましたw
流石は番頭さんです。
師弟愛も何もあったもんじゃない(笑
私に譲ってくれたのは売っても二束三文にしかならない たった1台 の平縫いミシンだけだったというwww
さて、巻き縫いミシンの話に戻るとします。
当社の巻き縫いミシン。
私がさほど巻き慣れていないのもあり針板(溝板)を「改造」して貰っています。
こんな改造をしてしまうのは勿論、すなみミシン商会さんです。
このほんのり飛び出た仕切りが綺麗な裏側のコバ(2mm)ステッチを生みます。
ほーら。
巻きに関してはまだまだまだまだ未熟者だけど、改造マシンだと余裕でキレイに巻けちゃいます♪
現在進行中のサンプルも背中心・両脇・両肩が巻き縫いですが余裕です!
もう一つのポイント。
巻きミシンはコッコ脚(鶏の足先のように並んだ3本針)と先引きの大きさがキモ!
この先引きローラーの大きさ。
倉敷市児島特有っぽいらしく他地域にはあまりない大きさだそうです。
当社の巻き縫いミシンも購入時に大きい先引きにチェンジ!!
何故、大きいのが良いのか?
私は先引きの大きいのが良いという実感が出来るほど巻かないので;
また担当の番頭さんに聞いておきます。